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10年前のあの日、伊予柑さんが教えてくれた【命の次に大切なもの…】

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グレイス求人をご覧の皆様こんにちは★愛媛の観光大使ことえひめんです。現在は池袋の観光大使を目指し、日々頑張っています。

伊予柑さんの思い出

いきなりですが、皆様は命の次に大切なものを聞かれたら、何て答えますか?

  • お金、時間、家族、嫁、子供、親・・・

人それぞれあると思います。私が10年前、愛媛の観光大使になる前に知った命の次に大切なもの。今日はそんなお話を皆様にお届けします。

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10年前の話です。

私が腐ったミカン時代、毎日遊んで暮らしていました。頭も悪く、学歴もない、体力もない私は学校にも行かず、仕事もせず、未成年ながら無職でした。

そんな時、親友のお父様が木工店を営んでいたので、私は親友のコネクションをフルに使い、木工店でアルバイトをやらせて頂きました。そこには家具や建具を創る、まさに「職人」と言われる人たちがいました。

不器用だった私は慣れないながら、家具を作るお手伝いからスタートし、雑用、「テゴ」と言われる先輩のサポート業務が主に私の仕事です。先輩のテゴをやると、どうしても一日中、先輩と過ごす時間は長くなります。話す機会も増えます。

そんな私をテゴに毎日使って下さった方が、「伊予柑さん」です。私は伊予柑さんの道具を取ったり、カンナやノミを研いだり、荷物を持ったりなど、伊予柑さんのあらゆるサポートが私の主な業務でした。

伊予柑さんの道具箱は常にキレイに整頓し、誰よりも道具箱を把握していた記憶があります(笑)

ある日、私は伊予柑さんに任された仕事で失敗をしました。

えひ「伊予柑さん、すみません。これ出来ませんでした・・・」
伊予「ん~、いかんの~」
えひ「どうやれば上手くいくんですか?」
伊予「愛がないの~、えひめん。家具を見れば愛がないのがすぐ分かる」
えひ「???」

私には意味がわかりませんでした。その後、失敗した時、他の職人さんは「ここがダメ」とか、的確なアドバイスをくれますが、伊予柑さんはいつも「愛がないの~」と言うばかりです。それから私は愛情を意識して家具作りに励みました。

何度やってもきれいに出来ない家具・・・

えひ「伊予柑さん、どうやればうまく作れるんですか?」
伊予「ん~、家の掃除をしろ」
えひ「???」

もちろん伊予柑さんは私の家にきたこともありません。しかし、当時の私の家はゴミ屋敷でした。

伊予「お前の家具を見たら、お前の家がきたないのが分かる」

そう言い残し、伊予柑さんは「ひめキュンフルーツ缶」さん(愛媛のご当地アイドル)のCDを聴きながら原付で帰宅されました…

私はその日から家の掃除、身の回りの掃除、会社の掃除に励みました。それから何度か家具を作らせて頂き、伊予柑さんからこんな一言が、

伊予「えひめんの家具、ちょっとマシになったの~」

私はすごく嬉しかったのを覚えています。

そんなある日、伊予柑さんが私に聞いてきました。

伊予「えひめん、将来はどうしたいんや?」
えひ「ぼくはこの愛媛から出て、東京で池袋の観光大使になりたいです」
伊予「そうか。良い夢やの。頑張れよ」

そんな会話もしました。

そんなある日、当時の社長(親友のお父様)からこんなお誘いがありました。

社長「えひめん、君には学歴もない、家系も厳しい。君はここに就職しなさい。手に職をつければ一生食えるし、家庭も安心する」

なるほど。単純でバカな私は、二つ返事でOKし、その会社に就職させて頂きました。翌日、会社に行き、就職した事を伊予柑さに伝えようとすると、、、

えひ「伊予柑さん、就職しました。今まで以上に頑張ります。よろしくお願いします」
伊予「・・・」

無視・・・???何を言っても無視・・・なんで?どうして?訳が分かりませんでした。

翌日も口をきいてもらえず、その翌日も・・・月日は経ち、あれだけ仲良くしていただいていた伊予柑さんは三カ月もの間、僕と全く会話してくれませんでした。

あきらめかけていたそんなある日。伊予柑さんとトラックで二人きりの時が訪れました。僕は勇気を振り絞り、伊予柑さんに声をかけました。

えひ「伊予柑さん、なんで僕を無視するんですか?」

すると伊予柑さんが重い口を開きました。

伊予「えひめん、お前、命の次に大事なものは何だ」
えひ「?、え~と、おばあちゃんです」

伊予「たしかにおばあちゃんは大事かもしれん。けど、本当に人生で大事なものを教えてやる」
えひ「なんでしょうか」
伊予「命の次に大事なものは、、、約束だ

そう言い残し、伊予柑さんはひめキュンフルーツ缶さんの缶バッジを私に渡し、車から降りて、愛車の原付で帰って行きました・・・

私は伊予柑さんに詳しく伺いました。そしたら伊予柑さんが答えてくれました。

伊予「お前、ワシに東京行って夢を叶えるって約束したやろ?あの夢は諦めたんか?」

そうです。伊予柑さんは私が就職し、夢を諦めたことに怒っていたのです。

伊予「えひめんよ、男が一度、口にしたことに責任を持て。叶わないかもしれんけど、挑戦しろ。約束したならどんなことがあってもやれ」

私は涙が溢れました。

えひ「伊予柑さん、僕にはお父さんも、お母さんもいません・・・たしかに東京に出たい。けど、そうなると育ててくれたおばあちゃんがひとりになってしまいます・・・」

そうです・・・えひめんには両親がいないのです。小さい頃、パパは山に芝刈りに、ママは川に洗濯に、その後帰ってこないのです。

伊予「お前は親父がおらんかもしれん。でもワシがおるやろ。ワシはお前を息子やと思っとる」

私はその日決意しました。翌日、社長に頭を下げ、会社を辞め、私は東京に行くことを決めました。上京する当日、見送りに来てくださったのは伊予柑さんの家族の人たちでした。

最後に伊予柑さんが、「えひめん、東京行っても家族やぞ。ワシの教えを忘れるなよ」と、言い残し、手渡してくれた物はひめキュンフルーツ缶さんの生写真でした。

えひ「これ、伊予柑さんの大事なものじゃ・・・」
伊予「かまわん、持ってけ」

そう言い残し、伊予柑さんは愛車の原付で帰って行きました。

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今、振り返ると、私がこうして東京で幸せに暮らせているのは伊予柑さんのおかげです。

もちろん伊予柑さんとは今でも仲良くお付き合いさせて頂いてます。毎年の誕生日には必ずLINEでひめキュンフルーツ缶さんのスタンプがきます。
こないだは電話で、

伊予「どうだ?池袋の観光大使にはなれたか?」
えひ「まだです」
伊予「もっと池袋を愛せ」

と未だにアドバイスをくれます^ ^

伊予柑さんはずっと僕のお父さんです。

「約束は命の次に大事」

言葉は時として、自分にパワーをくれたり背中を押してくれます。野球界のホームラン王、メジャーリーグ松井選手は、自分を追い込むために、わざと周りの人たちに「必ずホームランを打つ」と公言し、自分を追い込んでいたそうです。

言葉で自分の行動が変わります。
行動が変われば習慣が変わります。
習慣が変われば人生をも変えてしまいます。

人生を変えたい方。自分との「約束」を守ってみてはいかがでしょうか。

女性スタッフ
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