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残雪の北アルプス3,190m峰でコーヒーを飲みにハイキング【奥穂高岳登頂】

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こんにちは。店舗管理部の飯豊です。

コーヒーを特別な場所で飲みたい

特別な場所でコーヒーを飲むことにハマっています。今回は、日本で3位の高峰3,190mの【奥穂高岳】でコーヒー♪

私のように写真のところまで登ると、北岳(3,193m)を超えて日本で2位の高さになるとか。

警察庁によると、今年の残雪期は、山岳遭難死者が増大している状況。特にGWは、残雪が多く、雪崩や滑落が多かったことなどが理由らしい。今回行った穂高も今年に入ってから、雪崩、滑落による死亡を含む事故が相次ぎ、危険な雰囲気だった。

でも、コーヒーを特別な場所で飲みたい衝動は抑えられない!!「表参道とか銀座のカフェでコーヒー」という柄ではないし、おしゃれなところは躊躇して入り難い。やっぱり、豊かな大自然と壮観な風景の中でゆっくりコーヒーを飲みたい。

今、残雪期の奥穂高から帰って、こうしてblogを書いているのはひとえに「生きて帰ってきたから」であり、様々な幸運にも恵まれた。遊びでも仕事でも、毎日を生きることを満喫していきたい。

一生懸命に生きる

ガンジー(インド)は、”明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ”と言いました。特に山頂アタック中は、一歩一歩で学ぶことがあり、一歩一歩を意識して懸命に進んで行く。ガンジーの言葉を思い出して。

残雪期といっても、厳冬期とは雪質や気温こそ違いますが「雪山」です。安全を確保してくれる確かな装備(防寒具一式、ピッケル、アイゼン、ヘルメットなど)が無ければ、私レベルでは怖くて雪山に登れない。

仕事も同じように思う。心身を健康に、頭脳と肉体(?)と専門能力を鍛えて、しっかり準備して、頂(目標)を目指す。手を抜いたり準備不足では、目標に到達することは困難でしょう。

仕事でも、やったことしか結果にならないですよね。山もしっかり一歩一歩登ることで、結果として頂での感動を楽しめてしまう。

徳澤園前。左におしゃれな「MICHIKUSA SHOKUDO」

◆徳澤の「MICHIKUSA SHOKUDO」は、オジサンではなく完全に女性狙いの雰囲気◆

望む結果が出ないときは、やることをやらなかっただけということが多くある。井上靖の著作「氷壁」にある名言で”努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る”とあります。憶えておきたい言葉のひとつだ。

ちなみに、「氷壁」に登場する山の宿は上高地の「徳澤園」で、槍・穂高連峰の登山基地として親しまれているだけではなく、「徳澤園」目当てに泊まるだけの女性客も多いらしい。

私の場合「徳澤園」向きではない自覚があるので、100円でトイレだけ使わせていただき、次の休憩ポイント「横尾」に向かった。

山登りの健康効果

穂高へのハイキングは健康効果にも溢れている。

まずは、長時間の山行での有酸素運動であること。今回のような3,000m超えの高地を頑張って登り続ければ、心肺機能も鍛えられそう。上高地から歩き出し~徳澤~横尾までの、平坦なその道は新緑の季節で、大量のフィトンチッド(樹木などが発散する化学物質)に包まれて癒される。

上高地から宿泊地の涸沢までは、ずっと冷たい雨に降られましたが、カンバの芽吹きやカラマツの芽吹きを見ていると心もスッキリ洗われてしまった。

梓川沿いの登山道では、落石が多く、あっちっこちで落石してきた。雷のような轟音を轟かせながら落ちてくる岩もあったりして、緩い道だが崩落箇所も多く、油断は禁物。ヘッドフォンとかで音楽聴いていたら危ないです。

落石はさておき、いい仕事をするには「健康第一」。

上高地~横尾間は、二輪草が咲き乱れている。

◆上高地~横尾間はニリンソウなどの花でいっぱい◆

北アルプス最高峰の盟主「残雪の奥穂高岳」

ピークへのアタック当日は、前日の雨はやんでいて朝から天気がよく、涸沢カール名物の山々が赤く染まる朝焼けモルゲンロートも見れた(朝4:50頃)。

予定通り涸沢を7:00前に出発し、小豆沢に積もった雪崩後のデブリの上を踏んで登る(積雪期だけ行けるルート)。右を見ても左を見ても各所で小規模な雪崩が続く中、安全そうなルートを探しながら進む。

そして、死亡事故も多く発生しているザイテングラートを経由して、穂高岳山荘がある白出のコルへ。

涸沢カールのモルゲンロートとザイテングラート

◆涸沢カールのモルゲンロートと、ザイテングラートの上から眺める涸沢カール◆

白出のコルから奥穂高岳の山頂までは、急峻な登攀があり、岩壁や雪壁を登りきらないといけない。

登頂ルートを目の当たりにしたところ、『怖い~』というよりは、なぜか『なんかすっごく楽しそうだな!!』と思え、気分はかなりリラックスし、ワクワクしていた。脳や内臓から幸福物質がいっぱい放出されているのだろうか(?)

ビビッてしまうと身体が硬直したり震えると思うので、そういう時は絶対に無理せずに下りてしまった方がいい。気持ちで負けていたら、十分に登れるスキルがあったとしても、身体が思うように動かずに滑落・落下してしまうことになりかねない。慢心も問題外ですが。

落ちたらまずいリッジライン(稜線)

◆落ちたら生きることは難しい、リッジライン(稜線)◆

雪の状態もよく、硬すぎず柔らかすぎずで、ピッケルとアイゼンがしっかり効いてくれたので、氷瀑登りよりは楽に思えてビビることもなく、予想に反して難なく登頂。クライミングジム通いの成果も出たかー(週1回も行っていないが)。

山頂は気温マイナス5℃、風速15m前後くらいだったので、寒い!というほどでもなく快適~♪

澄んだ空気の中でコーヒーを飲みながら、大パノラマが広がる絶景に感動!登った人だけのお楽しみ。

今度行きたい槍ヶ岳と、奥穂高山頂の穂高神社嶺宮

◆奥穂高から見た今度行きたい槍ヶ岳と、山頂の穂高神社嶺宮でお参り◆

あ~下らなきゃならないんだ。雪壁や岩壁を下るほうが大変そう。絶対、大変そうだ(大汗)

他のパーティーは、ロープを出して、下降器を使って安全に雪壁を降りるのを横目に、こちらは滑落したら死ぬ危険性のある雪壁をロープなどの確保なしで、アイゼンとピッケルだけを頼りに下りる。

さっき、単独行の女の人が独りで下りて行ったし、ロープ無しでも行っちゃうか!と、気を取り直して頑張って下りる。
ピオレトラクション(ピッケルを両手で2本使い)だったら楽なのにな。。。

「今、死んでられないな。あれも食べたいし、あれも飲んでみたいし」とか、飲み食いの欲を膨らませていたら、ビビリもせずに無事に下りることができた。欲は生き抜くパワーになるので大事。

落ちたらヤバイな~

◆ここから落ちたらマズイ。ロープの確保も無いので慎重に◆

下山中も、至るところで小規模の雪崩が断続的に起きている。場所によっては落石もあるので、周りにも注意しながら帰る。

帰りの横尾・徳澤・上高地ですれ違う、欧米人の登山者風の方々に「ピーク行ってきた?」「トップの方はどのくらい寒い?」「コースタイムどのくらいだった?」など、穂高に関わる質問を多く聞かれた。英語等での情報量が少なく、最新の状況がとってもわかりにくいのだろう。穂高を楽しみにして、世界中から訪れている外国人のお客様対応は大事です。

そういうこちらは、穂高は初めてで不案内なので、さほど役に立つ情報は伝えられなかった・・・

奥穂から降りてホッとしたところ/涸沢ヒュッテのテラスでビール

◆奥穂から下りてホッとしたところ/涸沢ヒュッテのテラスで生ビール◆

さーて、次はどこの頂でコーヒーを飲もうか~。
暖かくなるし、山頂ではなく、沢登りで源流も目指したい。岩魚も食べたいし、涼しそうだから。

上高地に下って穂高連峰を眺める

◆上高地に下って穂高連峰を眺める。帰るのが惜しい…◆

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